2019.12.212019.12.紅葉撮影会
今年も恒例の「紅葉撮影会」の皆さんの写真をアップします。毎年悩む日程ですが12月に開催しまして、いざ行ってみるとやはり早いようでした。天候との兼ね合いもありで青空模様も無く、条件的には厳しい撮影でしたね。それでも全行程雨にはならずそれなりに初の場所、令和元年の秋を楽しみましたね。ありがとうございました。
今年は、九品仏、等々力渓谷、豪徳寺、庭園美術館に行きましたが、ミステリーツアーは晴海埠頭に。また、イレギュラーでオファーがありましたので小石川後楽園にも行きました。写真の掲載形式も変えて、クリックすれば大きくアップするように、そして一人一人のページに、また感想も述べたいと思います。大きくレイアウトした写真は、私が貰った中で直感的に「あ、良いな」と感じた写真です。きっと「え、そうなの」って思うでしょうが自分の好みばっかりだと、見失う写真もあるし言われて新しい発見もありますね。得手不得手は仕方ないのですが好きなものばっかり食べてると身体に悪いですよ。
A.Oさんです。等々力渓谷と九品寺、ミステリーツアーに参加です。カメラを変えたばっかりで機能やレンズの特性など模索中。アップ写真と引きの写真半々ですね、ミステリーツアーは夜景、引き写真しか撮れませんのでこういう風景になりますが、ビル群の構図が上の暗部を構図から外して下の海面を多く取り入れてもっとスローシャッターでも良かったかな、と思います。映り込みの照明がはっきりしすぎて、もうちょっと溶けた写真も。そしてオブジェ写真ですが、広角の広く撮れるを優先して、遠近感なく空の部分が余計な大きさに。右でも左でもどっちかに寄って手前大きく奥小さくともっと大胆に構図を考えましょう。左から二番目の「蜘蛛の巣」、葉っぱと二分割してるので、どっちが見せたかったか、蜘蛛の巣ならアングルが中途半端で分かり難い照明の場所からなので(小さく置いたので余計に、、ごめんなさい)、立ち位置を考えること。まぁ背景の赤をとの気持ちは分かります。で、大きい写真ですがレイアウトがよく(構図)建物の暗い部分に紅葉を配置して右の木の幹の入れる分量も重くなく空が珍しく青空だったんで赤、黄色、青とそしてハイライト、シャドー、いい塩梅のバランスですね。赤がもう少し映えていたら良かったよね。
M.Sさんです。庭園美術館です、ここはライトアップ目的に。面白い写真がありますね、宙玉レンズと言うもので撮影です。ガラスに付いた雨滴をマクロで撮影したような…、こういう特殊機材って有るんですよ。でもコツというか、ピント合わせが難しいのでAFよりMFを使うのが良いかな。さて柿の木に反応してここにいる時間が多かったです。鳥が突っついて食してます、メジロもいました。右下の写真にいますが首を突っ込んでるんで顔が見えません。さて、メインとして何故この写真となったのか、冬の寂寥感みたいな空気がよく、どーんと真ん中構図でも威風堂々として生き様(大げさ)や存在感がありますね。下のベンチもフォルムが緑の中にあって輪郭全て見えていて、ちょっと下から撮ったら背もたれが背景に溶け込んでしまいます。脇役の主張も大事なんですね。欲言えば柿のオレンジ色をもう少し編集で見せたかったかな。ちょっと埋もれているし、回りがアンダーな(明るくする必要なし)世界ですからもっと彼が(木)喜ぶと思いますよ。。
M.Kさんです。九品寺ですね。まだまだ緑が多い木々でしたが、部分的に真っ赤なところもあって、そして日が入りいい感じで撮れましたね。他にも送って貰ったのですが厳選しました。病があって久し振りの撮影と聞きました。撮影を見てるとどうも引きの写真が多く、何を撮ってるのか主題は言えるのですが、切り取り方…、捉え方がまだ甘いのが見え隠れしました。まずはこうして綺麗な所を狙って紅葉を満喫、アップで撮影です。私もそうなります。が、やはり背景に九品寺らしいものを入れて、どこで撮ったのか、見えると良いですね。その中でこの1:1の写真を選びました。枝ぶりを上手く右から縦1/3に配して落ち着いた構図に。建物も隠れすぎず、見えすぎでもなく。でもここで疑問もあります。ソフトで切り取り(トリミング)してます、最初から1:1比率で撮ったのかな?トリミングって悪くは無いです、レンズが不足してもっと望遠があれば…、なんて時もあって後でトリミングしようと。でもルールを課して下さい、いつも撮ってる比率でトリミングです。3:2ならその比率でやるのです、そうすると現場でこうすれば良かった、と勉強になりますね。本来は現場できちっとフレーミングして(レイアウト)撮るべきです。レンズを選ぶってそういう事なんですよ。
H.Sさんです。九品寺、豪徳寺、庭園美術館、3回もありがとうございました。珍しく大木のモノクロもあります。こういう風景が大好きで良く自分で車を走らせて四季折々撮影に出かけてます。遠景や渓流など多岐に渡って羨ましい限り。当然構図も養われていてどれも良いのですが、遠近感や立体感など課題が分かってるはず。まぁトライしたのが右下の写真なんでしょうね。真ん中に杭があるのが気になり、もっと寄って撮って見たら良いと思うのですが、そこに柵があったのか、レンズ選びなのか中途半端な気もします。さて彼はWBを時には自分でケルビン数を打ち込んでやってます、紅葉がピンク系になっていますね。独特な色味の世界を演出して優しいパステル調に。でも木までがその色になってるのはどうかと思います。葉っぱだけなら良いのですが、そこをどぅ思うのか、、。で、大きな写真、絵画調でハイキーチックに、背景も白く飛ばして(屋根があるのかな)私も好きです。まぁ都内の紅葉は結構汚く枯れてるのも良い葉っぱに絡んだりしてリアルだと困ること多いので、編集に頼る部分もありますね。ここまで綺麗に仕上げたのであれば、ついでに言いますと上から1センチ削ったら、枯れ葉や左上の葉っぱも切れて良かったと思うのですが…。
H.Hさんです。豪徳寺です。可愛いからなのか、豪徳寺の名物だからか、ちゃんと招き猫写真になっていますね。ほんの一角なんで混んでたら撮れませんが、今回は割と空いていて色々トライ出来ました。天候のせいもありますが、写真が全てベタぁとして立体感が乏しくなります。背景にボカして彩りを配置する、良いのですが手前の主役が浮き上がってきません。撮影ってほんと日差しって重要ですね。でもこういう時にこそ、編集で創り上げて行くのです。プロではないのでいつも良い条件で現場にいることが出来ません、曇っていて残念な日が何故か多いんですね。さて私が選んだのは大きな招き猫と背景に紅葉。多分下にいる小さな招き猫も入れたかったんでしょう。そして主役が真ん中でこの子だけこっちを向いています。動かした?いい感じの向きですね。右上に白い空がありますが、これは入れて正解だと思います。これがないと余計に立体感なくなりますね、圧迫感無く抜ける部分があってホッとしました。カメラが導く明暗ではなく、自分で好きな明暗を現場でササッと出来ると良いですね。
K.Tさんです。イレギュラーで小石川庭園。私は勘違いしてました、、小石川植物園って良くなくて、こっちとこんがらがっていました。いやぁ、いい所でした。感謝です。結構紅葉が見頃で、やはり今年は遅いですね。まぁニュースでは12月になってきた、と言ってました。編集にLuminarを使う方で、今回の写真は盛ってますね(笑)。桜と違いやはり紅葉のイメージがインプットされて赤の色をつい脚色しがちな年に一回?の風景です。絞りを開放にしてボケをやりますが、皆さんはピントの位置を考えますか?右下の日が差して影が生まれ、それっ!って撮るのですが数枚の葉っぱの中のどれにピントをあてるか、難しいんですよ。この場合は横面から撮ってますから余計に。さて背景に庭園を置き何処なのかのイメージがあり、どれも良いですが、大きな写真を選んだのは、やはり冬の到来と紅葉がマッチして構図も下の池まで入れてその比率も良く定番ですが、このアングルを見つける行動も必要だし、何枚も撮ってベストを選ぶ作業も写真が上手くなる要素です。一緒に歩きながら「見つける、探す」という写真の原点、何年たってもやらねばなりません。
では、ここから私の写真を掲載します。ほとんどの写真はキチンとイメージを持ち修正しています。1ページ毎にコメントしますね。小石川後楽園以外は全てNIKON+オールドレンズですので、解像度の不足、フレアーのいたずら、ピントの甘さなど多く、三脚立ててじっくりマニュアルフォーカスでと反省がありますが分かっていても使うんです、カリカリの描写はフジに任せましょう。。
夕方からの光を期待して行きました。とっても良い所でイチョウも見られました。しかしやはり緑色の多さにその色をどういうふうに画角に入れるか紅葉とのバランスが難しい。背景にまとめるか、ボカスかしかありませんね。右から二つ目は編集ではありません、そのままです。こういうフレアーの効果が似合う風景でしたね。光が如何に大事か、その光を操る、光があれば影も出来る、そのコントラストも美しい。そんな日でした。大きな写真はほんのり赤づき日の当たり方よし、豪徳寺の片鱗もバックにボカし、丸いボケもお気に入り、の一枚です。
この日も青空が見えて良い天気。しかし流石に都内とはいえ鬱蒼として、緑がまだ多く結局は不動尊まで登らないと秋を感じませんでした。展望台のような場所も有るんですが、隣のカメラマンさん曰く「駄目ですね」。それでも夏は良いだろうなぁと、新緑も良いかもしれませんね。小さな川があるんです、そこでカモが水浴びしてて逆光で良かったのですが、なんせマニュアルフォーカスなんで残念なピン甘。急遽近いのでそのまま九品寺に行き再度のチャレンジでした。大きな写真はなんか可憐で惹かれる空間でしたね。コントラスト活かしてそのままパシャ!
私も柿の木、撮りました。鳥が行き交う風情も撮りたいのですがシルエットになるので葉っぱと紛れます。それよりも白い空を背景に枝や葉っぱは黒く、柿の色が出るように撮りました。まぁライトアップ目的なんでその風景を。たまたまTVのライブがあって、その照明機材も役に立ちラッキーでしたね。池に映り込み、これは美術館が当ててるライトが少ないのでイマイチの状況。まぁそれでも大きな写真、和庭園の定番写真になりましたが、良しとしましょう。
招き猫は外せませんね。生憎の曇り空、集まる前は雨でした。光が無いのでコントラストが不足してベタぁとなりますが、なるべく黒い物体を選びながらの撮影です。結構な紅葉に出会えてロケーションは良かったですね。そこに白い猫が妙に映えます。大きな写真は可愛くまとめた構図です。まぁ紅葉を愛でる猫、っていうタイトルに。上部は少しマスクして明るくしました。のっぺり、ベタぁが写真を重くしますので。H.Sさんは私と逆に白をバックにハイキーにまとめていますね。紅葉が重なる構図は遠近感や立体感など、一見綺麗なんですがよく見て仕上げを想像して取り掛かりましょう。
ミステリーツアー、晴海埠頭ですが選手村のマンションが立っていて、こりゃ来年、ここに来るのも大変になるのかな、と。というのは、ネットにあるようなオブジェが映り込む為の水がありませんで(多分冬なんで抜いてるんでしょう)困りました。でも眺めは最高で取り敢えず少ないカットでしたがレインボーブリッジと船、東京タワーとビル群などいい感じでしたね。A.Oさんは豊洲の市場の夜景でしたね。大きな写真、私はこのオブジェと遠くの夜景でまとめました。失敗は、レインボーブリッジの灯りがまだの時に撮ったもので、再度このアングルで撮るのをサボったわけで悔やみます。ワイドで撮ってるのでオブジェが歪みます、編集で真っ直ぐにして存在感を余計に魅せるように、しました。空の色はWBを考えながら。多分左下の空の色がまともでしょう。。
最後まで天候に恵まれず、それでも良い場所で堪能できました。太陽もほんと一瞬顔だして。池の回りでの紅葉が有るにはあったんですが池が綺麗でなく紅葉も枯れていて場所選んで撮らざるを得ません。やはりここでもコントラスト思います。他にも写真はあるんですが上手く出来ていません。大きな写真は唯一、手前の路が真ん中の池に導線を出し、その回りに紅葉という秋の小石川後楽園を一番に表現してるカットになってコントラストも良く、としました。
皆さん、どうでしたか。講評をする為にはこういうレイアウトにしました。次回も…、は分かりませんがその時にまた考えます。今回は写真が大きくなる仕組みにしていますので、クリックして楽しんで下さいね。写真は自分の好みを大切に、構図(レイアウト)は余り気にしないで、と言い続けています。でも来年は「身内や友人」に見せて良いなと感じる写真を選んで貰いましょう。そしてどうして良いかも聞きましょうよ。新たな発見もあるし、冒頭に書いたように好みばっかりだと進歩は望めません。進歩って何でしょうか?それは「いつもの写真と違うね」と言われたら、進歩だし、ラッキーです。そうです、いつもと違うことをするのです。例えばズームは持たない、絞りは一定にF11でやる、それだけでも良いんです。出来た写真を嫌うのではなく、こういう風に写るんだ、別の角度で見て認識することです。そして常に持ち歩き街の景色をスナップするんです。いざと言うときの為に。2019.秋の紅葉撮影会、参加、ありがとうございました。